顕微鏡下のUFO襲来:レーザー光で細菌を生け捕りにして連れ去る微小ナノロボット開発
SF映画で円盤型UFOが緑色のトラクタービームで人間を吸い上げる光景がありますが、ミクロの世界の細菌たちにとって、その恐怖が現実のものとなってしまいました。
ドイツのヴュルツブルク大学の物理学者チームが、驚くべきナノロボット技術を発表しました。単一の細胞よりも小さい微小ロボットが、液体中を自由に泳ぎ回り、生きた細菌を追跡・捕獲して別の場所へ運び去ることに成功したのです。
🛸 髪の毛の50分の1以下の極小ボディ
このサブミクロン級ロボットには、モーターもバッテリーもありません。金ナノアンテナを備えた特殊なポリマー微細構造でできており、照射された赤外線レーザーの光子運動量を直接、機械的な推進力に変換します。
レーザーの偏光角度や波長を外部から切り替えるだけで、90度の直角急旋回や急停止、毎秒数十マイクロメートルの高速前進など、自由自在な操縦が可能です。
生きた大腸菌を狙い撃ちする「ミクロのレッカー隊」
実験では、シャーレ内を活発に泳ぎ回る生きた大腸菌に対してナノロボットを投入しました。
🎯 細菌アブダクション(誘拐)のステップ
- 光学追尾: レーザー誘導により、標的の細菌へ向けてナノロボットが急速接近。
- 流体トラクター拘束: ナノアンテナ周囲に発生する局所的な微小渦を利用し、暴れる細菌を機体前方に吸着固定。
- 回収運搬: 細菌を捕らえたまま液体中を安全に搬送し、回収用のマイクロ流路へ隔離。
この技術は、将来の超高精度ピンポイント薬物送達や、血液中から耐性菌(スーパーバグ)を1匹ずつ選別・除去する次世代医療への応用が期待されています。
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